ももクロとミュージカル

ももクリ2014「Shining Snow Story」に行ってきました(といってもLVですけど)。毎年、ももクリでは限定シングルが発売され、今回は「一粒の笑顔で…」というタイトルのCDが発売されました。これには表題曲の「一粒の笑顔で…」という小坂明子さん作詞作曲の曲とともに、ももクロの代表曲のひとつである「ChaiMax」の作詞作曲コンビである 只野菜摘さん(作詞)と横山克さん(作曲)による「ChaiMax ZERO」(comicoのCMソング)と、所ジョージさんが作詞作曲した「KONOYUBI TOMALe」が収録されています。 このうち「ChaiMax ZERO」と「一粒の笑顔で…」が披露されました。

このうち私が注目したのはCDの表題曲でもある「一粒の笑顔で…」でした。
この曲に、ももクロの将来への可能性というか、新しい芽を見た気がしたんです。
この曲は、今までのももクロにはないミュージカル調の楽曲になっています。ライブでは歌の前に歌詞にないミュージカル調のセリフもありました。
で、これが意外とと言っては失礼ですが、うまかったんです。さまになってたんです。

歌とダンスは今までもずっとやってきたわけですが、演技といえば来年の2月28日に公開される映画「幕が上がる」で短期間とは言え本格的に取り組んでいたわけです。
監督である本広克行監督は、ももクロとのトークショー(試練の七番勝負episode.3の4日目)で、舞台上で即興で演技をさせたらすごく上手で、少しアドバイスをすると、即座に吸収し体得していくのに驚いたとある対談で言っていました。
この映画は高校演劇を題材にしていて、実際に舞台上で演劇をするシーンもあります。原作者の平田オリザさんから演技のワークショップも受けたようですし、実際の撮影現場で映画だけでなく舞台演劇の発声や間のとり方なども指導されたはずです。
あの五人は脅威の集中力と吸収力で、即座に我が身にしていったのではないでしょうか?だから、ミュージカル調の「一粒の笑顔で…」が、違和感なくハマったんじゃないかと思いました(またモノノフの深読み癖なのかもですが)。
映画の公開後は、5月から今度は舞台で演劇をして全国を回ることも発表されています。場数を踏み、ますます力をつけていくことになるんじゃないかと思います。

歌、踊り、演技…これらを融合したものがミュージカルだというのなら、これからのももクロにこんなに合ったものはないんじゃないかとも思えてきました。
ももクロも当たり前ですが年を取ります。一定の年齢に達すれば、今のような弾けんばかりの若さと生命力で人を魅了するということも難しくなっていくだろうし、女性アイドルがぶち当たってきた壁に、ももクロもいずれぶつかる時がくるんだと思います。
エンターテイナーとして、表現者としての完成度や力量で、人を魅了することもできないと、彼女らの目指す「息の長いアイドル」「いつまでもももクロ」というわけにはいかなくなります。

そんなとき、彼女らがミュージカルに取り組んだらどうなるか。大人のエンターテイナーとして、十分に力が発揮できるんじゃないでしょうか?
宝塚の様に、前半はミュージカルで後半はレビューというように、ミュージカルとライブ、トークショーを組み合わせた公演も楽しめるんじゃないかと思います。
来年から始まるライブハウスツアーや30箇所以上で予定されている舞台。運営側は着々とエンターテイナーとしての基礎を積み上げさせているのでしょうか?

そういえば、初めて生バンドで歌ったのも2012年の女祭りでした。ギター、ベース、ドラムのミニマムな構成のガールズ・バンドで歌ったのが初めでしたが、今年のももクリではホーンエクションが13人というビックバンド編成でライブを行うようになってきています。ももクロがミュージカル要素を強めてくるのも、意外と急ピッチになるのかもしれません。
誰かこういう分野で引っ張っていってくれる人を見つけて、どんどん力をつけていってほしいと思います。

そんな可能性を夢想した、ももクリ2014でした。

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